だいさく NOSAI獣医日記

強みをみつけ、チャレンジを与えられる獣医でありたい

兄貴が日本サッカー協会指導者ライセンスB級取得!

嬉しいことがありました!!! 兄貴が日本サッカー協会(JFA)の指導者ライセンス制度の中のB級を取得しました!!! C級を取得してから5年間かけてB級を取得しましたが、さすがにB級の内容は本当に難しく大変だったとのことです。 兄貴は地元の役場…

最新論文タイトル紹介(2022年1月号)

自分がちょっとだけ自分の強みだと感じている分野である牛の繁殖や栄養、子牛について自分が興味をもった最新の論文のタイトルを日本語で紹介させていただいています。少しでも日々の診療の参考にしていただければ幸いです。全て英語ですが、全文読めるのも…

ビタミンA欠乏と大腸菌性下痢症の関係

わかってはいましたが、馬の繁殖シーズンが始まると、がらりと生活リズムが変わり、如何に睡眠をとるかばかり考えてしまい、なかなか調べたり書いたりする時間がとれず、久しぶりの記事です。 今回は、「ビタミンA」について考える機会がありました。 黒毛…

「時間」と「お金」を何に投資しますか?

最近、老後の資金を考える機会があり、投資について改めて見直すことがありました。 今回は、そのような株や債券などに対する投資ではなく、ローリスクにもかかわらずハイリターンである夢のような投資である「自己投資」について自分が考えることをまとめて…

最新論文タイトル紹介(2021年12月号)

毎月、自分が所属するNOSAIの掲示板に、自分がちょっとだけ自分の強みだと感じている分野である牛の繁殖や栄養、子牛について自分が興味をもった最新の論文のタイトルを獣医師仲間に紹介させていただいています。その内容をこのブログでも紹介させていただき…

発情周期のステージを推測するには(今日は排卵して何日目?)

「授精しなければ妊娠しない」 分娩後これから授精に向かいたい牛、分娩後日数がたっても発情が来ない牛、妊娠鑑定で陰性だった牛、これらの牛たちを授精に向かうために、獣医師はいろいろ考えると思います。 繁殖管理に対する、獣医師の思想、牛群の規模や…

新しい卵胞波はいつごろ出現するか?(EB-CIDR編)

CIDRと安息香酸エストラジオール(EB)製剤を併用した排卵同期化プログラムにおいて、「新しい卵胞波がいつごろ出現するのか」は、自分も気になるし、このプログラムを利用されている方々の気になるところなのではと思います。 自分が調べる限り、次の3つが…

PG-PG-GnRH ショートシンク法

これまで、排卵同期化プログラムについて、①と②について説明させていただきました。今回は、PGF2α(以下PG)とGnRHを利用してより短期間で授精に向かうことができる③について、自分が後輩に教えることが出来る程度にまとめてみました。 CIDRとエストラジオー…

オブシンクで高い受胎率を得るために

オブシンクが開発されて27年経過しますが、「高い受胎率を得るために」、世界中で様々なアイデア、試験が報告されています。 乳牛での利用が多いので、乳牛に関するこれまでの文献を参考に、自分が後輩に教えられる程度にまとめてみました。 報告されている…

オブシンクの理論

世の中に排卵同期化プログラムは色々あり変法もでていますが、自分の知る限り日本で主軸となっているのはこの3つではないかと思います。 CIDRとエストラジオールを併用したプログラム オブシンク PG-GnRHショートシンク 前回は①を説明させていただきました。…

今年がんばりたい習慣

年末年始の当番が終わり、これから家族と色々できる1週間が始まりました。 まずは、神社への参拝を行ったのですが、そこでいつも引いていない種類のおみくじを娘たちが2枚引きました。 そこに書かれている神示は次の内容でした。 「大成に大きな秘訣はない。…

CIDRと安息香酸エストラジオールを使った発情同期化の理論

牛の飼養管理や栄養状態を改善し、自然発情がしっかり来て、それによる人工授精という流れが最も大事であることは確かだと自分は思います。しかし、発情が来ない・妊娠しない牛に対する薬剤を使った繁殖管理が、現時点ではまだ重要な役割を果たしていること…

2個排卵を防ぐために

前回は、2個排卵する理由について、現段階で主流と考えられているホルモン動態について説明させていただきました。今回は、2個排卵しないためのホルモン処置の考え方と方法について、これまでの文献を参考に、自分が後輩に説明できる程度にまとまめていきた…

恩師の言葉

昨年は、家族も大きな病気をせず、皆自分のやることに一所懸命走った一年でした。 それを支えてくれた妻に本当に感謝です。 個人的には、高校時代のサッカー部の故松澤隆司総監督と奥様の和子様、竹田順数監督に博士号取得を報告することができたことが最大…

2個排卵する理由

自分の知る限り、双子分娩を望まれている酪農家さんはあまりいないように感じます。 双子妊娠を少しでも避けるためには、まず双子になる理由を考えないといけません。自分も頭の整理ができていないので、今回もう一度整理しようと思いました。 牛の双子はほ…

診療をまかせるにあたって

後輩に仕事を引き継ぐ場合、特に半年から1年ほど経過して往診随行期間が終わり独り立ちした新人獣医師に仕事を引き継ぐ場合、自分が注意している点があります。 下痢の子牛を引き継ぐ場合、 例えば、「ペニシリン投与しているからペニシリンの継続お願いしま…

黒毛和種繁殖牛の飼料設計と代謝プロファイルテスト

黒毛和種繁殖牛の代謝プロファイルテストと飼料設計を継続している1件の農家さんで、「分娩後発情を示さない牛が以前より増えた、授精しても50%の受胎率なんだ」という話を受け、この問題解決に向かうため、まずは現状を把握することから始めました。 現状…

People don’t buy what you do. They buy why you do it.

People don’t buy what you do. They buy why you do it. 人々はあなたのWhatを買うのではない。あなたがそれをしているWhyを買う。 有名なTEDトークで講演されたサイモン・シネックさんの言葉で、8年ほど前だったと記憶しています。ゴールデンサークルとい…

卵胞が主席性を獲得してからの期間と受胎性

昨日は、プロジェステロン(P4)の留置期間について考察しました。 これまで、卵胞が発育する過程におけるP4濃度はLH濃度(卵胞を発育させるホルモン)に影響を与えることが知られており、結果卵胞サイズや卵子の成熟後にも影響を与えることが分かっています…

膣内プロジェステロン製剤の留置期間は何日がいい?

牛の繁殖プログラムで使用する膣内に挿入する薬剤で2019年に発売されたプリッドデルタを使用されたい農家さんがいらっしゃったので、自分は初めての使用だったためどんなものなのか調べてみようと思いました。 自分は牛の繁殖で博士号を取得させていただいた…

妻の誕生日パーティー!

昨日は、待ちに待った妻の誕生日パーティーでした! 我が家は毎年、娘たちと自分で妻に手料理をプレゼントするのですが、今回は妻のリクエストに応える形なので、作り方を調べるところから始まりました。 長女は、チョコレートフォンデュ、野菜とハム料理の…

うれしいお知らせ

うれしいお知らせです! 自分が所属する診療センターの女性獣医師が担当された記事が北海道獣医師会雑誌に掲載されました。 「そして、母になる」、というテーマです。 引用元 北海道獣医師会雑誌 第65巻 第12号 こそこそ(笑)書いていたみたいで、発見され…

最新論文タイトル紹介(2021年11月号)

毎月、自分が所属するNOSAIの掲示板に、自分がちょっとだけ自分の強みだと感じている分野である牛の繁殖や栄養、子牛について自分が興味をもった最新の論文のタイトルを獣医師仲間に紹介させていただいているのですが、今月からはこのブログでも紹介させてい…

妻の誕生日

今日12月16日は、妻の誕生日です!おめでとう! 結婚して11回目(自分のラッキーナンバー)! 妻には尊敬と感謝しかありません。 昭和生まれの古い考え方かもしれませんが、自分が仕事に集中できているのは、妻が家の事、子供たちのことをみてくれているおか…

Must → Can → Will

Must → Can → Will 「大学生が就職先に何を求めているか」、について大学生にアンケートをとった方々のサイト 引用元 https://twitter.com/HERO_doubutsu/status/1469303958850379780 を見てみると、大動物獣医師希望の学生は、スキルアップやキャリアアップ…

授精5日後のhCG投与時の卵巣所見は・・・受胎率に影響する

なかなか受胎しない牛や、受精卵移植をするときに、授精または発情5日後に、hCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)を投与したり、CIDRを挿入したりして受胎率を向上させようとする技術は多くの獣医師や農家さんが使用されていると思います。自分もかなり使用し…

子牛がミネラルを舐めるのはなぜか?

この2日間で体重の話を続けていますが、生まれた子牛たちの体重や体格についてもちょっと考えることがありました。 生後7日くらいから14日の母牛同居の黒毛和種子牛で、下痢で悩まれている農家さんがいらっしゃいました。その農家さんから、餌箱に置いている…

体重・体格の重要性

昨日は黒毛和種繁殖牛の体重を意識することの重要性について少しお話させていただきましたが、そこに特に触れたのは、一昨日にきくち酪農コンサルティングの菊池実先生の講習会を受講した影響がありました。今の乳牛は改良に改良され、明らかに体格が大きく…

黒毛和種の繁殖成績を向上させる飼養管理についての講習会

今日は、北海道肉牛研究懇話会様主催の「黒毛和種の繁殖成績を向上させる飼養管理」について、有難いことにZOOMによる講師を担当させていただきました。 話の流れは、以下でした。 ①栄養成分の見方 ②第一胃でのタンパク質代謝が肝臓に与える影響 ③代謝プロフ…

クリプトスポリジウム感染症に対する考え方②

引用元 pubmed.ncbi.nlm.nih.gov 「クリプトスポリジウムによる下痢症と診断した子牛に対して、抗生物質を投与するかしないか」は、長きにわたり臨床現場の獣医師の間でも見解が様々だと思います。 そのため、時間を惜しまず、丁寧に糞便塗抹をして糞便中の…