だいさく NOSAI獣医日記

強みをみつけ、チャレンジを与えられる獣医でありたい

Must → Can → Will

Must → Can → Will

「大学生が就職先に何を求めているか」、について大学生にアンケートをとった方々のサイト

引用元 https://twitter.com/HERO_doubutsu/status/1469303958850379780

を見てみると、大動物獣医師希望の学生は、スキルアップやキャリアアップに関しては3割程度と思っていたよりも少ないんだなと自分は感じてしまいました。

しかしながら、NOSAIに就職して半年程度経過した様々な地区の新人獣医師の方々と話たり飲んだりする機会があり尋ねたところ、3割をはるかに上回る8~9割の新人獣医さんが、診療だけでなく今後研究も行っていきたいという嬉しい向上心を持っており、これは自分以外の中堅獣医師の方々もそう聞いたことがあるし、そのように感じると話されていました。

でも、少し勉強しては別の、少しかじってある程度分かれば別の、のように何を深く追及、研究すればいいか、何に打ち込めばいいかわからなくて悩んでいる若い獣医さんがいることも聞くし、自分の周りにもいて、どうすればいいかと自分も相談を受けたことがあります。

これらに対する自分の考えは一貫していて以下の内容です。(あくまで自分の考えということをご理解ください)。

まずは、今現在自分のやるべきこと、農家さんの心の声を聴くことと自分が所属する診療所で自分に求められていること(must)を考え、それに集中し行動することが大切だと思います。mustを継続しているうちに、色々できる仕事が少しずつ増え、その中で自分が他の人よりも上手にできることで、やっていて楽しさを感じること(強み、can)を見つけ、その強み・canを大きくしていけば、自分が本当にやりたいこと(will)が自然と降りてくると思います。それが、農場や診療所、獣医療の役に立つ自分の『志事』になると思います。自分は馬の診療をやりたくて入社しましたが、入社してからは牛の診療が90%以上でした。悲しいことに、大学時代は牛に全く興味がなく、勉強も全くしていませんでした。でも、「まずは何事も継続していくことが大事」という気持ちは持っていたので、まずは自分に求められていることやろうと決め、黒毛子牛の治療、乳牛の周産期疾患、牛の繁殖障害の治療をやり抜いているうちに、それらに対して数年後一人でもある程度診療できるようになりました。3年ほどひたすらmustを継続しているころ、牛の繁殖障害で悩んでいる方が多いなぁと思いはじめ、「牛の繁殖障害の診療技術を高めれば自分はもっと役に立てる、貢献できるんじゃないか」と思い始め、これに取り組もうと決め、今に至りました。

入社したばかりの新人獣医師さんや若い獣医師さんも、やりたいこと(will)をもっていることは本当に素晴らしいことです。しかし、まずはwillは封印し、「must」を意識して、農家さんの立場になって、自分事として毎日の診療を送り、組織や地域の中で自分のポジションをみつてけほしいなと自分は思います。