だいさく NOSAI獣医日記

強みをみつけ、チャレンジを与えられる獣医でありたい

自分のポジション・役割をみつける

若い先生方や中堅の先生方で、

① もっと腕を上げたい

② 伸び悩んでいる

③ もっと何かに深く打ち込んでみたい

など、自分の能力、獣医師としての存在意義、自分のポジション・役割はなんだろう、と考えていらっしゃる先生方に少しでも参考になれば良いなと思い、自分の経験談と様々な本を参考に、自分の考えをまとめてみました。

これらのことに対して、最初に動き出すための最も大事な考え方は・・・・・

まずは、今現在自分のやるべきこと、農家さんの心の声を聴くことと自分が所属する診療所で自分に求められていること(must)を考え、それに集中し行動することが大切だと思います。

mustを継続しているうちに、色々できる仕事が少しずつ増え腕が上がり、さらに続けているとその中で自分が他の人よりも上手にできることで、やっていて楽しさを感じること(強み、can)が見つかってきます。強みとなると、何か専門分野を持たないといけないと思ってしまうかもしれませんが、決してそうではありません。

そして次に、その強み・canを深く大きくしていけば、自分が本当にやりたいこと(will)がみえてきます。

must➔can➔willの流れでみえてくるものが、農家さんや診療所、獣医療の役に立つ自分の『志事』『自分自身が幸せに感じる仕事』になると思います。must➔can➔willの順番が大切だと思います。

自分は馬の診療をやりたくて馬の診療ができるNOSAIに入社しましたが、入社してからは牛の診療が90%以上でした。悲しいことに、大学時代は牛に全く興味がなく、勉強も全くしていませんでした。でも、「まずは何事も継続していくことが大事」という気持ちは持っていたので、まずは自分に求められていることやろうと決め、黒毛子牛の治療、乳牛の周産期疾患、牛の繁殖障害の治療をやり抜いているうちに、それらに対して数年後一人でもある程度診療できるようになりました。3年ほどひたすらmustを継続しているころ、牛の繁殖障害で悩んでいる方が多いなぁと思いはじめ、「牛の繁殖障害の診療技術を高めれば自分はもっと役に立てる、貢献できるんじゃないか」と思い始め、これに取り組もうと決め、今に至りました。今は牛の繁殖を重点的にやっていますが、決して牛の繁殖をしたくて入社したわけではありませんでした。

入社したばかりの新人獣医師さんや若い獣医師さんが、やりたいこと(will)をもっていることは本当に素晴らしいことです。

しかし、まずはwillは封印し、「must」を意識してほしいと自分は思います。

その中で、成功や失敗を繰り返し、たとえ成功しなくても、原因を考え、違う視点や角度から再度アプローチしたりして諦めずに行動し続ければ、その試みは失敗ではなくなり、成功に近づけます。あきらめたらそこで失敗に終わります。諦めなければ成功体験をつかみやすくなります。ものすごい難しいことの成功体験も人を成長させますが、日々のちょっとの成功体験の積み重ねが、人を成長させる土台になると自分は思います。

そして、その成功体験が、強み(can)につながると思います。

 

若い先生方や中堅の先生方で、

① もっと腕を上げたい

② 伸び悩んでいる

③ もっと何かに深く打ち込んでみたい

などと思っていらっしゃる先生方は、先のことを考えて悩み続けるよりも、『今』を大事にして、今の『must』にまずは全力投球して行動していくことが、おのずと今後の自分を形成していくことにつながると自分は思います。

そして、must➔can➔willの流れにつながることで、今いる組織や地域の中で、自分のポジション・役割をみつてけほしいなと自分は思います。それが、自分自身が仕事をする上での幸せにもつながると思います。

本記事が少しでも参考になれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。