最近、定年間近の先生と初対面にもかかわらず長くお話する機会をいただき、その先生の言葉が以前に私が感動した別の先生から頂いた言葉と似ている出来事がありました。 先生「50代になると、眼が見えにくくなる。だからやりたいこともやりにくくなった」とお…
研修で学んだことと、私がコミュニケーション等について学びたいときにいつも教えていただいている方との対話で、初期獣医師への育成の基本について気づきがあったので3つ書き残しておこうと思います。 ① ペーシング ② リフレーミング ③ フィードバックと現…
新人獣医師の育成(On The Job Training)は様々な組織で行われていますが、私もどのように行えばよいのか悩み中でありそれを勉強したくてセミナーに参加しました。 その中で勉強になったことをやや長文になってしまい申し訳ございませんが、自分も頭を整理…
稟告を聴取することは、診断する上で欠かすことができない手順の一つです。今回、「稟告をどうしたら聴取できるのか。」を考える機会がありましたので、私自身の経験や書籍を参考に、現時点の私の考えを残してみました。 この問いに特に悩みを持っているのは…
ちょっと気になることがあったので、記しておこうと思いました。 農家さんとのコミュニケーションで私が(意識しないと出来ていないから)気にしていること。 あいさつ(社会人として当たり前)。農家さんは今日初めて会う人は私かもしれない。さらには今日…
特に黒毛和種子牛の下痢症を予防するためによく言い伝えられていますのは、 ①妊娠末期の母牛の栄養管理(1) ②初乳の十分な摂取 ③哺乳管理 ④ワクチネーション ⑤飼養環境管理 などがあると思います。 この中で個人的に興味があるのが、①が絡んだ②です。 はた…
2年前に以下の記事を書きました。 daisaku-nosai-hokkaido.hatenablog.com このPG-PG-GnRHショートシンク法は乳牛の繁殖管理において非常に有用な定時授精法と今でも思いますが、最近の文献を読んでいると、間違いがあることに気づかされ、もしかし…
前回の投稿に引き続き、アイデアの話です。続ける気持ちはなかったのですが、先日TVで似たような内容が放送されていましたので、メモの気持ちブログを書きました。 ユニクロがヒット商品を生み出すには一人の女性が大きく関わっていることが放送されていま…
新しい職場で、自分に求められていること、それが「アイデア」と「企画力」。 正直なところ、自分はもともと頭が切れる人間でもなく、これらの能力が高いとは全然思えず、正直悩む毎日が続いています。 どうしたら皆に役立つアイデアを出せるのか? どうした…
黒毛和種繁殖農場さんで、発情が来ない、受胎しにくい、受胎しても途中でいなくなる、などの繁殖障害で悩まれている農家さんの問題解決のため、まず現状把握するにあたって給与されている牧草成分の分析や代謝プロファイルテストを行うことがあります。 そこ…
2007年にNOSAIに就職して16年、ずっと一つの診療所で仕事をしてきましたが、ついに転勤になりました。11月1日から新しい職場です。 長きに渡り、この地で私を育て応援してくださった診療所、農家さん、農協、普及センター、町役場、家畜保険衛生所の方々には…
呼吸を促進するために、生まれた子牛の頭を下にして吊るすという行為。 賛否両論あり様々な記事やホームページでこのことについて解説されていますが、科学的に検証した文献を示している記事を自分は未だ見たことがなく、勉強不足でした。 なので今回は、そ…
今回は、獣医とは違う話題でバスケの話でアシスタントコーチについてです。 2023年9月10日 リーグ戦 2試合。 1試合目 37 vs 26 2試合目 60 vs 57 この2試合でアシスタントコーチを務め、ヘッドコーチから多くを教えていただ来ました。 最も印象的だったのが…
臨床獣医師の仕事を一言で、と言われた場合、自分は「農家さんで起きている問題を解決すること」と答えています。治療、予防、生産獣医療等も全て含みます。 農家さんの経営を良くすること、農業に貢献することも私たち臨床獣医師の仕事ではあると思いますが…
自分がNOSAI実習を希望して行ったのは、大学5年の夏休みでした。将来は馬の獣医療に進みたいと思い就職を考えてのことで、大学の掲示板にNOSAI実習の存在を知り行ってみようと思いました。そもそもNOSAI実習は初めてで、NOSAIという組織自体も知らなかったで…
卵巣静止に子宮内膜炎が関与?! 分娩後発情がこない、妊娠していない場合に直腸検査や超音波検査を実施した結果、その牛が「卵巣静止」と診断したことは、ほとんどの牛の臨床獣医師は経験があると思います。 卵巣静止と診断し、多くの獣医師が行う治療は、G…
卵胞嚢腫は、卵巣静止、子宮内膜炎と並び牛の繁殖障害の代表格であることはご存じの方は多いと思われます。 また、卵巣にできる嚢腫は、卵胞嚢腫、黄体嚢腫、嚢腫様黄体とあり、基本的にはその大きい嚢腫が卵胞なのか黄体なのかを区別、診断した上でそれに応…
2か月ほど前に死亡した黒毛和種子牛が病理解剖の結果白筋症と診断された件について、対策を練るために、このA農場の分娩前後の繁殖牛を採血してセレン濃度を測定しました。 結果から説明しますと、セレンは十分足りていました。 授乳期の牛 分娩日 分娩前後…
適性検査ミキワメ(https://mikiwame.com/)を受検しました。 ミキワメは、人の「性格」と「心の幸福度(ウェルビーイング)」を可視化するアルゴリズムのことです。 性格診断は4つの軸の大小関係によって分類され、各タイプの強みが分かるようになっていま…
お陰様で、私のブログのPV(ページビュー)が20000回に達しました!!! ここまで続けてこれたのも、ひとえに不定期でかつ一回あたりの文章が長すぎる私のブログを時間を使って読んでくださっている読者の皆様のおかげです。 ありがとうございます!!! …
この1週間の間に、甚急性乳房炎の牛の治療が2頭ありました。乳牛の診療は若い先生方がほとんど担当してくれているため久しぶりの甚急性乳房炎の診療でした。 そこで、以前に自分が研究していた甚急性乳房炎の早期発見方法が、もしかしたら皆様の役に立てるか…
卵巣静止の牛に対して、コンセラールなどのGnRHを投与し排卵誘起し黄体を作る、という治療は牛の臨床獣医師の先生方は少なくても一度は経験があると思います。 さらに、治療した牛が、治療後10日ぐらいで発情が来た、という経験をされている方も多いのではと…
先日、後輩に馬の直腸検査を教えている最中に、「再現性」という言葉がでてきたので、「再現性」について記しておこうと思いました。 獣医療は勝ち負けではないですが、簡単に言えば、必勝パターンを持つことです。 この状況が揃えば、この流れであれば、限…
最近、「教え方」について色々考える機会があり、本を読んで勉強してみました。 自分の教え方は果たしてどうなのか・・・とちょっと不安になったからです。 その不安を少しでも解決したく手に取ったのが、「オトナ相手の教え方」(著者:関根雅泰さん、発行…
この1か月、娘たちがバスケットボールを通して少しずつ成功体験を得ることが増えてきて、やりがいを感じている姿を目にします。 そこで、「やりがい」ってなんだろう、例えば「仕事のやりがい」ってなんだろうと頭をよぎりました。 結局、人それぞれやりがい…
馬の繁殖シーズンに突入してからは日々の忙しさが倍倍増し、獣医学的な勉強をする時間が全くなく、早朝に続けていた机での勉強も睡眠時間に充てるため、できなくなってしまいました。7月までもう少しなので、もう少し頑張ろうと思います。 しかし! その間に…
約1年前に、「獣医学生が運営する獣医情報メディア」としてご活躍されている僕のヴェットアカデミア様に取材していただきました。 seakvetlabo.com 獣医師を志す小中高生への情報提供、獣医大学生への情報提供、実際の獣医師へのインタビューなどを行い、世…
この1か月、もうすぐ2年目になる後輩が馬の直腸検査を習得したい、ということで朝一緒に馬の牧場に往診に向かっています。彼は、朝寝坊せず、10分前には着いて準備しています。休みの日も朝だけは直腸検査をしにくる、という意気込み。 3月中に、子宮と卵巣…
獣医師人生の1つの区切りが来ました。 自分がNOSAIに就職してから、公私で最もお世話になった酪農家のAさんが酪農業を終えることになりました。 理由は、おじさんの体調不良が最終的な決断になったとのことです。 おじさんは以前から肺が悪かった(肺気腫)…
この言葉は、1998年フランス代表がワールドカップで初優勝したときのアシスタントコーチであるロジェ・ルメール氏の言葉です。ワールドカップは4年に1回ありますが、この年のワールドカップはフランスの自国開催だったので、何が何でも良い成績を収めなくて…